投稿日:2025年7月25日

会社設立時、多くの方が意外と深く考えずに「決算月」を設定してしまいがちです。
しかし、実はこの“決算月”をどう設定するかで、節税・資金繰り・税務調査に大きな差が出ることも。
この記事では、設立時に押さえておきたい「決算月の考え方」について解説します。
目次
決算月を戦略的に決めるべき理由
決算月は、1年の利益確定のタイミングであり、節税や納税資金の準備に直結する重要な項目です。
とくに創業時は、売上・経費・キャッシュフローの見通しが不安定なことも多く、決算月の設定が経営に大きく影響を与えます。
よくある失敗①:繁忙期に決算を設定
繁忙期に決算月を迎えてしまうと、以下のようなリスクが発生します。
- 業務に追われて、利益予想や節税対策が後手に回る
- 決算準備に十分な時間を取れず、慌てて対応することになる
- 節税対策が間に合わず、結果的に高い税金を払うことに
👉利益が読みにくい時期は避けるのが原則です。
よくある失敗②:設立日を1日にしてしまう
「ちょうど月初が分かりやすいから…」と1日に法人を設立してしまうと、1期目がきっちり12カ月になり、法人税が満額かかってしまいます。
たとえば、4月1日に設立した場合、1期目は翌年3月末までの12カ月。
でも、4月2日に設立すれば、1期目は11カ月となり、1カ月分の法人税が節税できます。
消費税の免税期間を活かすなら1期目短縮もあり
消費税には「設立から原則2期は免税」というルールがありますが、1期目を短縮することで、3月決算から12月決算にするなど、意図的に消費税免税の期間をコントロールできる場合があります。
具体的なスケジューリングには専門的な判断が必要なので、事前に税理士と相談しましょう。
資金繰りを意識した決算月の設定
法人税や消費税などの納税時期は、決算月の2カ月後。
つまり、決算月が3月なら納税は5月末ごろです。
このタイミングに資金繰りが厳しいと、納税が滞って信用にも影響を与えかねません。
そのため、キャッシュフローの状況に応じて決算月を設定するのもポイントです。
税務調査が入りやすい/入りにくい月はある?
税務調査はどの企業にも一定の可能性がありますが、決算月によって調査の対象になりやすい/なりにくい傾向が見られます。
税務署の繁忙期(1月〜6月)を避けた時期に決算を迎える企業は、調査が比較的入りにくいとされることがあります。
例えば、7月~12月決算などは、税務署の繁忙と重なりにくいため、実際の経験上も調査頻度がやや低い傾向があります。
もちろん、最終的には申告内容や取引内容が重要になりますが、決算月をリスク管理の一環として考えることは有効です。
決算月を決めるうえでの基本的な考え方
戦略的に決算月を設定する際には、以下の視点がとても重要です。
売上が多くなる月を期首にする
→ 売上・利益の動きが分かりやすく、資金計画も立てやすい。
繁忙期は避ける
→ 決算処理と本業の両立が難しく、判断ミスが起きやすくなります。
設立日は1日を避ける
→ 1期目を11ヶ月にするだけで、法人税の節税につながる可能性があります。
納税時期の資金繰りを確認する
→ 決算月の2ヶ月後に納税があるため、その時点のキャッシュ残高が重要。
消費税の免税期間を意識する
→ 1期目を短縮すれば、消費税免除期間を最大限活かせる可能性があります。
税務調査のリスクも視野に
→ 一部の決算月は、税務署側の都合で調査頻度が下がることも。
まとめ:決算月は“なんとなく”ではなく“戦略的”に!
会社設立時の「決算月の設定」は、税金、キャッシュフロー、調査リスクなど、経営に多くの影響を与える重要なポイントです。
適当に決めてしまうと…
節税できたはずの法人税を満額払うことになったり
消費税免税のメリットを逃してしまったり
納税のタイミングで資金ショートする危険性も…
そうならないために、自社のビジネスモデルや資金の流れを見据えた上での戦略的な決算月設定が必要不可欠です。
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